2024年03月15日
こんにちは。東京都江戸川区のユニケア訪問看護リハビリステーションです。
３週連続でスタッフによる勉強会の様子をお届けさせていただいています。
スケジュールは次の通りとなっていますので、皆さんぜひご覧いただけますと幸いです！
１週目：コミュニケーションについて
２週目：がんについて
３週目：看護師が実施できるリハビリテーションについて
がんについて知っておきたいこと
はじめに、がんについてわかっているべき５つの項目について説明がありました。
❶誰でもなる可能性がある
❷完全に防げるわけではないが、なりにくくすることはできる
❸がんという病気そのものはうつらない
❹高齢化の影響を除くと、がんによる死亡は減っている
❺がんで死亡するリスクは、科学的根拠に基づくがん検診を受けることで下げられる
これらは利用者様の説明へも活用できるわかりやすい内容でしたね。
がんの基礎知識
細胞を増やす役割をもつ遺伝子に変異が生じると、細胞がどんどん増えて止まらなくなり、がんの発生につながることがああり、このような遺伝子を「がん遺伝子」と呼びます。
EGFR遺伝子、HER2遺伝子、RAS遺伝子など、たくさんの種類があり、変異を起こしたがん遺伝子から必要以上にタンパク質が作られたり、変異のあるタンパク質が作られたりすることにより、細胞が無秩序に増殖します。
このようなタンパク質などを標的とする薬物療法の研究、開発が進められ、一部のがんでは標準治療になっているそうです。
最近では、遺伝子変異などのがんの特徴に合わせて、一人ひとりに適した治療を行う個別化治療も行われているようですよ。
細胞が増えるのを抑えたり、遺伝子の変異を修復したり、異常な細胞を排除したりする役割をもつ遺伝子がある。これらの役割をもつ遺伝子に変異が生じると、細胞の異常な増殖を抑制することができなくなり、がんの発生につながることがあります。
このような遺伝子を「がん抑制遺伝子」と呼びます。
TP53遺伝子やRB遺伝子、BRCA1/2遺伝子などがあるり、がん抑制遺伝子についての研究も進められており、標準治療となる薬物療法が開発されているほか、がんの予防や早期発見などにつながることが期待されているそうですよ。
放射線治療について
放射線治療は、手術、薬物療法と並ぶがんの3大治療法の1つです。
手術と同様、局所に対する治療ですが、手術のように臓器を取り除いたりすることなくがんの部分に放射線をあてて治療します。
胸部X線撮影と同様に、放射線があたっても痛みや熱を感じることはありません。
治療の目的は、完治を目指す場合と苦痛を緩和する場合の2つに分かれ、単独で行われることもありますが、手術や薬物療法と併用されることもあるそうです。
副作用について
全身的なものでは、疲労感やだるさ、食欲不振、貧血などのほか、感染や出血しやすくなるなどがある。
局所的なものでは、照射された部位の皮膚の変化のほか、頭部で脱毛、口腔で口の渇き、味覚の異常、胸部で咳、息切れ、腹部で軟便や下痢など、照射される部位によってさまざまな副作用が起こる可能性がある。
発がん性があるが、非常に低い確率。
生殖器への照射を行う場合は不妊をきたす可能性がある。
がん患者様との関わりにおいて
がんという病気では、診断や治療、その後の療養など長く医療者とかかわり、話し合っていくこととなります。
診断や治療などの医学的なことについて、利用者様の病状を最もよく理解しているのは、担当医や看護師。
一方で、利用者様の自覚症状（痛みなど）や、困っていること、心配なことなどはご本人にしかわかりません。
納得しながら治療を進めていけるように、利用者様に寄り添い、関係を築いていくことが大切だといいます。
放射線治療を受ける方へ、のパンフレットを利用者様と一緒に確認しながらケアを進めると良いそうですよ。
がん末期にあたる方は意識がしっかりしている方が多く、様々な情報と触れ合う機会が多い世の中で十二分すぎる情報を得てしまう人も多いそうです。
また、心を崩してしまうことも多く、半分以上は鬱になり自殺してしまう人もいます。
それくらい心のケアが必要で、それに寄り添えるのは医療者。
時には、そんな医療者自身の心が揺れてしまい引っ張られてしまうこともあります。
利用者様だけではなく、スタッフ自身の心のケアも行っていく必要があるそうですよ。
スタッフ同士で支え合いながら、自分たちの思いや考えを表出する機会が大切ですね。
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また次回の更新をお楽しみに♪
