訪問看護人材の採用方法を考える~採用スクリーニング~

こんにちは!東京都江戸川区のユニケア訪問看護リハビリステーションです。

 

早いもので正月も終わり、もう2月に突入しましたね。

暦の上では春となり、最近は少し暖かくも感じてきたものの、まだまだ寒い日は続きます。

桜の時期までもう少し!体調を崩すことなく乗り切ってまいりたいと思います。

 

本日のテーマ

介護人材を採用することは大変で、その中で自社にとって本当に「よい人材」を採用することはもっと難しいです。

私たちは介護業界を中心に考えがちですが、基本的に中小企業を中心に業界問わず人材不足は深刻といわれています。

 

「よい人材を採用したいとは思うが、採用活動がスムーズに行かない」「応募者全員に面接したいが、時間がなくて管理が大変」とお悩みの採用担当者は多いことと思います。

私たちも、訪問看護師やセラピスト等を採用することの難しさを肌で感じています。

ただ、「なかなか人が集まらない」「努力しても無駄なのではないか」と結論付けてしまってはおしまいです。

地味な努力を少しずつ積み上げていくことが、唯一無二の方法なのかもしれません。

 

こんなふうに、筆者は「いかにしてよい人材を採用するか」「どうやったら人材を集めることができるのか」という難問について、常に考えています。

しかし、なかなか特効薬がないのが実情です。

 

ここでは、自社がほしい人材を効率的に採用するための手法であり、最近多くの企業で注目されている「採用スクリーニング」について、そのメリットや注意点についてご紹介いたします。

何かのお役に立てば幸いです。

 

採用のスクリーニングとは?

採用のスクリーニングとは、応募者が自社の採用基準に合致しているかどうかをふるい分ける手法です。

応募者が多い場合には、面接をするだけでも相当の時間を要します。

そこで面接の前段階として、応募者の中から自社の採用基準に満たない人材をチェックすることにより、採用の効率化を図ろうというのが「採用のスクリーニング」です。

実際に企業でよく行われている、履歴書・職務経歴書やエントリーシート等による「書類選考」も、採用スクリーニングの一つといえます。

採用活動にスクリーニングを行うメリット

採用のスクリーニングには、メリットとデメリットがあります。それぞれ見ていきましょう。

 

・採用にかかるコストを削減することができる。

応募者が自社の採用基準に合致している人ばかりであればよいでしょうが、そうでない人も存在するものです。

応募者全員に面接するとなると、それだけ時間とコストがかかります。

事前にスクリーニングすることによって、面接すべき人材を絞り込むことができるため、採用の工程が効率化されコスト削減にもつながります。

 

・採用の精度が高まる

事前に採用スクリーニングすることができれば、自社の採用基準に合いそうな人材が残るため、それだけ採用の精度を上げることが期待できます。

 

・慎重な採用活動が可能となり、ミスマッチを減らせる可能性が広がる

採用スクリーニングをすることにより、絞り込まれた人材に対し時間をかけて面接を行うことができます。

応募者も面接時にいろいろ質問することもできるので、採用のミスマッチを減らせるかもしれません。

 

採用活動にスクリーニングを行うデメリット

・担当者の主観が影響する可能性がある。

採用スクリーニングをすることにより、基準に合わない人材をふるいにかけられるとはいえ、万能ではありません。

スクリーニングをする際に、例えば学歴や職歴等について担当者の主観や感情が入り込み過ぎると、適切なふるい分けが損なわれる可能性もあります。

主観を除くことは非常に難しいですが、それでもいかにして客観的にスクリーニングするかがカギとなるでしょう。

 

・優秀な人材もふるいにかけてしまうリスクがある

先ほども触れた通り、スクリーニングは万能ではありません。いくら基準に照らしてふるい分けできたとしても、履歴書やエントリーシートだけで応募者のスキルや人柄までは測れないものです。

書類上でその人の実力や優位点が見えなかったとしても、実際に面接することで新たな発見があることも少なくありません。

採用のスクリーニングを検討する上では、優秀な人材をもふるいにかけてしまうリスクもあることを心得ておく必要があるでしょう。

 

代表的なスクリーニング方法

採用のスクリーニングにはどのような方法があるのでしょうか。ここでは代表的なスクリーニング手法についていくつかご紹介しましょう。

・履歴書・職務経歴書(エントリーシート)による方法

応募時に履歴書や職務経歴書の提出を応募者に求め、その内容に基づきふるい分けするのは、昔から多くの企業で活用されているスクリーニング手法のひとつです。

履歴書や職務経歴書の記載内容から、学歴や職歴等の情報、応募者の人柄等を垣間見えるでしょう。これらの情報をもとに、自社の採用基準に合致しているかをチェックします。

 

・適性検査による方法

適性検査や筆記試験も、採用におけるスクリーニングの手法として多くの企業で活用されていることでしょう。

適性検査には、性格適性と基礎学力を判定する検査や心理検査等が有名です。

留意すべき点は、これらの検査をただ実施するだけでなく、自社の採用基準とリンクして活用する必要があるという点です。

単純に高得点だから優秀というわけではなく、どこに適正があるのかを図ることにより、採用時の適材適所配置にも役立ちます。

 

・AI技術を活用する方法

前述したように、人材採用を行うのは人間ですので、どうしても採用担当者の主観が影響しがちです。

しかし近年では、AI技術を駆使したスクリーニング手法も活用されるようになりました。

AIが応募者のSNS情報や履歴書、筆記試験の結果を数値化し、候補者をスコア一覧として表示してくれるようなツールも出ています。このようなAIツールを活用することにより、採用担当者は誰を面接すべきかを判断しやすくなります。

自社の採用基準にブレがなく、その情報をAIがしっかり学習してくれていれば、人間の目を介在せずとも客観的にスクリーニングしてくれるのが特長です。

 

・スクリーニングチェックを調査機関に依頼する方法

最近はスクリーニングチェックを外部機関に依頼する企業も増えてきています。

外部の経験豊富なプロの調査員が、応募者の性格や経歴、健康面、前職の退職理由等を細かく調査することにより、客観的な目で評価することができるばかりか、絞り込まれた人材のみを面接をすればよいため、同時に採用のミスマッチ防止にも役立ちます。

 

採用活動にスクリーニングを取り入れる際の注意点

採用のスクリーニングが大変便利であることは解説した通りですが、注意点もあります。ここでは、採用スクリーニングを取り入れる際の注意点について解説します。

 

・採用基準を明確にし、客観的な評価も取り入れるようにする。

応募者の知識や経験、経歴等は数値化することが難しく、それを判断するために人間の目が介在することになり、主観的な判断になりがちです。

人間の主観が入ることが一律に悪いことではないのですが、だからといって機械的な評価に終始してしまうと本当に必要な人材を逃してしまうかもしれません。そのためには、自社に必要な人材像や採用基準を明確にすることが必要です。

 

・スクリーニングだけに頼り過ぎない

採用のスクリーニングは確かにメリットが多いですが、自社の基準に合致しない人材をふるいにかける手法なので、ある意味「減点的な評価」という側面もあります。

明らかに基準に合わない人材を振るい落とすことも大事ですが、その人の「良い部分」も評価することも重要です。

スクリーニングのみに頼り過ぎず、たとえばマッチングの活用も駆使する等バランスのよい活動を心がけるとよいでしょう。

 

まとめ

ここまで採用のスクリーニングの特徴やメリット、活用の注意点について解説いたしました。

採用のスクリーニングは、応募者を絞り込んで採用を効率よく進めていけますし、コスト削減にも効果的な方法ですが、担当者の主観が影響してしまいかねない問題点もあります。

スクリーニングだけに頼らず、いろいろな手法をバランスよく活用していく等、社内でよく検討することが大切であるといえるでしょう。本記事が、よい人材を獲得するための参考となれば幸いです。

 

今月もお読みいただき、誠にありがとうございました。

今後も、皆様にとりまして少しでもお役に立つ情報をお届けいたします。

今後ともよろしくお願いいたします。