訪問看護における症例カンファレンスの様子をお届けします!

2022年9月23日

こんにちは。東京都江戸川区のユニケア訪問看護リハビリステーションです。

今回は、船堀事業所で行われた症例カンファレンスの様子をお届けします。

ユニケアでは定期的に、現在支援させていただいている利用者様についてカンファレンスを開催しています。

内容は、利用者様の情報整理・介入目的と目標・実際の介入内容・今後の課題・もし急逝されたら後悔するであろうこと・今後の介入について です。

こちらでは、今回のカンファレンスのうち1人の利用者様の症例をご紹介します。

 

 

【情報】

心原脳梗塞後、左麻痺 ブルンストロームステージ上下肢1
入院中から便秘傾向、現在便失禁あり
高次脳機能障害あり、脱抑制あり
歩行に対して意欲的だが易怒性あり
現在のADLはベッド上、起居動作は重度介助
感覚低下あり、触圧5/10、荷重感覚低下
車椅子座位1時間トライ中(途中で足部の血色不良あり)
家族は協力的

 
 
目的・目標
 

看護では、

・ベッド上の介助量を少なくすること、皮膚トラブルをリスクを下げること
・確実な内服支援を行なっていくこと
・家族に対して疾患に関する正しい情報を伝えていくこと
・転倒防止に努めること

をピックアップしました。

どれも、現状のレベルを維持しながら、皮膚トラブルや転倒などの危険リスクを減らしていくためにとても大切な内容になります。

リハビリでは、

・ベッド上での介助量を少なくしていくこと
・端座位保持ができるようになること

をピックアップしました。

現在の病態や身体の動きなどから、著名な機能向上は難しくても、ご本人の「歩けるようになりたい」という意欲的な姿勢にできる限り近づけるような目標が立てられています。

 
 
実際の介入内容
 
 

看護では、

・全身状態の観察
・保清ケア
・服薬管理
・家族の介護状況の確認

リハビリでは、

・筋トレ
・起居動作
・座位訓練
・自主トレ
・家族への指導

などを中心に訪問を行なっています。

現在の介入内容を整理し、看護・リハビリ双方でその情報することで、それぞれの職種でどんなケアを行なっているかを振り返り、目線合わせをしていきます。

 

今後の課題
 

こちらの利用者様は、病態によって状況の把握やご理解が難しい状態にあります。

また、ご家族が介護されていることからも、今後は起居動作の介助量をできる限り少なくしていくことも課題として上がりました。

一方で、座位により下肢の血行不良所見も確認されているため、積極的にリハビリを行なっていくとともに、血栓リスクについても忘れてはいけないという意見も出ました。

 

 

もしも急逝されてしまったら
 

この項目では、今はそんな状態になくてももし急逝されてしまった時に、ご本人やご家族が後悔されるかもしれないことを、あらかじめ予測していきます。

それはイコール、今後可能な限り解決していくべき項目にもなります。

できる限り後悔のない状態でご自宅で生活していただきたいというスタッフの気持ちが反映されていきます。

この方の場合は、

・急逝されてしまう兆候があったのではないか?それならご家族と早めに共有し受容の過程へ支援していくべきだったのではないか?

・外食がお好きなため、亡くなる前に外食の機会を作ってあげたかった

ご本人の歩きたいという意欲に沿ってもっと活動性を上げられたのではないか?

という点が上がりました。

これらはあくまでスタッフ目線の予想される後悔・希望であるため、現実で実行するためにはかなり難しいものも多くあります。しかし、実行できる・できないよりも、これらをスタッフの中で共有し、この思いを持って訪問に行かせていただくことで、これまでと違った視点で介入することができればとてもいいですよね。

 

 

今後の介入
 

最後に、カンファレンスを通して今後の介入方法を改めて検討していきます

今回の症例では、

・座位での下肢の血色不良の要因を確認し、往診に報告していく
・DVTのリスクなども考慮し、弾性ストッキングの使用を検討していく
・リハビリの進み具合によって福祉用具の提案を行い、安全な動作とご家族の介助量の軽減を図っていく
・写真や数値を用いて以前と現状の比較ができるよう働きかけ、ご本人のリハビリへのモチベーション維持の手助けを行なっていく

という内容が上がりました。

 

 

日々スタッフが訪問に行かせていただき、その際に各々で情報収集・アセスメントを行い、常にカルテ上で情報共有は行なっていますが、改めてカンファレンスという形で様々な視点から考察を重ねていくことで、スタッフ間の目線合わせを行なっていくことができます。

また、その利用者様に関わったことのない方からの第三者目線での意見も取り入れることができますので、新鮮な形で利用者様に向き合うことができるのも、症例カンファレンスの良いところだと思います!

 

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また次回の更新をお楽しみに♪