こんにちは!東京都江戸川区のユニケア訪問看護リハビリステーションです。
先日は東京都心でも珍しい位の大寒波!本当に本当に寒い日が続きました。
乾燥もかなりのもので、訪問看護師は感染症対策でアルコール消毒を欠かせないこともあり、やはり手荒れは気になってしまいます。手荒れによく効くおすすめのクリームがあれば、是非教えていただきたいものです。
筆者が住む街には、駅前に昨年春にオープンした大型商業施設があります。
商業施設と大型レジデンスの中央部分は広場になっているのですが、午前中天気の良い日には、保育園のお子様たちが保育士の先生とともにお散歩されている姿をよく拝見します。広場で子どもたちが楽しそうに遊んでいる姿を見ると、本当にほほえましく思います。
筆者はその光景を見て幸せを感じながら、今日も張り切ってコラムを執筆しています!!
本日のテーマ
当法人は江戸川区の葛西と船堀にて訪問看護ステーションを運営しております。
これまでに数えきれない程のご利用者様にサービスを提供しておりますが、本当に皆さま方のお力添えに支えられて、何とか継続しております。
自慢するわけではないのですが、法人全体や事業所が取り組む活動については、結構頑張って発信しているつもりです。InstagramやTwitterといったSNSを活用したり、採用ページを開設したりして、とにかく私たちの取り組みを皆様に知っていただきたい!という想いも強いです。このコラム配信もその一環です。
今回は、そもそも「訪問看護サービス」とは何をするサービスなのかについて、国の基準や統計から見てまいりたいと思います。
訪問看護サービスがどんなものなのかについて、この機会に関心を持っていただけるとうれしいです。
訪問看護サービスの概要
訪問看護師のサービスとはいいますが、いったい何をするサービスなのでしょうか。
訪問看護サービスとは、病気やケガ等により在宅療養する方に対して看護師やセラピスト等が医療サービスを実施することです。「居宅」となっているところが重要なポイントです。
「居宅」とは一般の戸建てや集合住宅だけでなく、いわゆる施設(サ高住や住宅型有料老人ホーム等)も当てはまります。介護保険施設や特定施設(介護付き有料老人ホーム)への訪問は含まれません。
また、上記の資料の通り、訪問看護には「介護保険」と「医療保険」の2つに大別されます。
介護保険と医療保険の両方の被保険者の場合、介護保険の利用が優先されます。ただし癌の末期の方や、急性増悪等により主治医から「特別訪問看護指示書」が交付されている場合には、医療保険に切り替わります。
もちろん、介護保険被保険者ではない方(40歳未満の方)については、介護保険は使えませんので医療保険対応となります。
訪問看護は、当法人も運営している「指定訪問看護ステーション」と、病院や診療所が運営する訪問看護サービス(「みなし訪問看護」といいます)の2つに大別されます。
訪問看護の利用者数は、医療・介護合わせて100万人を超えています(令和3年6月調査統計による)。
介護保険と医療保険による訪問看護の種別等については、過去記事(訪問看護の医療保険レセプトのオンライン請求)にも詳しく解説しています。ご興味がありましたら是非ご覧くださいませ。
訪問看護サービスの基準について
上記は介護保険の訪問看護についてまとめている表になります。
ここでは指定訪問看護ステーションに限定してお伝えしたいと思います。
人員基準は、「常勤換算方法において保健師・看護師・准看護師が2.5名以上」で、かつ「うち1名は常勤であること」となっています。みなし訪問看護の場合は「適当数」となっておりますので、訪問看護ステーションのほうが人員基準は厳格です。その代わり、前者は後者に比べて基本報酬が高めに設定されています。
尚、管理者には資格基準があり、「保健師」か「(正)看護師」であることが必須になります。
指定訪問看護ステーションにおける「常勤換算2.5人以上」の基準を維持するのは、実は簡単なことではありません。皆様が所属されているサービス事業所でも同様かもしれませんが・・・
この基準を維持することができないため、ご利用者様のニーズに対応できない地域が存在するのです。地域によっては、訪問看護ステーションがほとんどない(あるいは0)というところもあります。
都市部も大変ですが、地方や中山間部の地域では特に人員の確保には苦労されていることと思います。
訪問看護ステーションの中には、辛うじて人員基準2.5人を死守しているところも多く、1名でも欠けてしまうと基準を満たさなくなってしまいます。そうなれば、普通ならば休止せざるを得ません。
そこで国では、中山間部を中心とした地域では、特例として人員基準を緩和することが可能にしています。
しかし、これには賛否両論があるようです。最低限のサービス品質を担保するためには、一定の人員が配置されていることが必要という意見も、当然理解できます。
非常に難しい問題です。
ただ、これは喫緊の問題であることも間違いありません。
先日の介護給付費分科会で議論の俎上にあがっていることからも、いかに重要な問題であることが窺えると思います。
訪問看護ステーションは何か所あるの??
現在、訪問看護サービスを提供する事業所は約13,000ヶ所になります。
筆者も改めて調べてみると、かなりの数であることがわかり驚いています!!
訪問看護サービスのニーズは極めて高く、地域包括ケアシステムの実現には欠かせないサービスの1つです。
ニーズの高さも相まって事業所数は増加の一途を辿っていることは、上記の資料をご覧いただければお分かりかと思います。
入院病床を持つ医療機関では、いかに「在院日数を短縮できるか」が強く求められています。
どう見ても「在宅では難しいのでは?」と思われる患者様であっても、治療が終わったと判断すればその時点で「退院」となってしまうのが現状です。コロナ禍により、それはさらに加速化しているようにも思えます。
日本の社会保障事情は、いかにして社会保障費を削減して制度を維持するかに舵を取っておりますので、入院の必要性が高くない方を在宅に戻すという方向性は、やむを得ない部分もあります。
私たち訪問看護師は、皆様と手を携えて、ご利用者様の在宅療養を支えていける存在でなければならないと強く思います。
看護師の就労場所(統計資料)
看護職員の就労場所に関する統計資料がありました。
看護職員の中で、訪問看護ステーションに就労している方は全体の約4%だそうです。
100人看護師がいて、そのうち訪問看護ステーションでお仕事されている看護師は4人しかいないのか!と思うと本当に驚きです。
上の資料右側のグラフでもお分かりの通り、看護職員全体で150万人弱なのに対し、訪問看護ステーションで働く看護師は6万人にも満たないのです。
必要なサービスであると言われていても、まだまだこの業界に携わる看護師は少ないのが現状です。
しかし、明るい材料もあります!
訪問看護ステーションで働く看護師の数は、確実に増えているのです!!
2008年からの12年程で、訪問看護師の人数は3倍近くに増えています。
この数をもっと増やしていくためには、一法人の力ではどうにもならない部分もあります。
しかしそれでも、私たちは訪問看護サービスの魅力を発信し続け、皆様に憧れられる職業にしていかなくてはならないと、改めて感じております。
ユニケアには、未経験の方でも活躍できる環境とメソッドがある!
前述の通り、訪問看護師の数はまだまだ少なく、日本全体として安定供給を確保しなくてはならない重要課題です。
それを実現するには、制度の見直しを含め検討していただくことは必要であると思います。
しかし、他力本願するわけにはまいりません。事業所の自助努力なくしてなし得ないことと自覚しています。
ユニケアは、法人の開設前からこのことを強く認識していました。
もちろん、目の前にいるご利用者様に対して、質の高いサービスを提供することを優先しなければなりませんが、先々のことも見据えていかなければ継続運営はできず、結果的にご利用者様やスタッフに背く結果となってしまいます。
「訪問看護は難しい」「大変だ」とおっしゃる方もいらっしゃいます。
しかしユニケアには、このような不安を感じている方々が活躍できる環境が整っております。
ユニケア葛西のページで、病棟看護師から訪問看護師に転じて大活躍しているスタッフの記事を過去に取り上げています。こちらも是非ご覧くださいませ!
当法人代表の青木は、本当に訪問看護事業に情熱があり、温かく、思いやりがあります。
決して「自分だけがよければそれでいい」とは考えず、常に周囲の利益やメリットを考え行動しています。
常に「外向き」であり、自らの(自社の)経験を惜しみなく外部に発信しています。
地域にどんどん出ていかなければ、私たちのサービスは成り立ちません。自分本位の考え方だけでは続きません。
今回、統計や基準を読み解く中で、訪問看護サービスとはどうあるべきかについて強く思いを馳せております。
今回もお読みいただきまして、誠にありがとうございます。
ユニケア訪問看護リハビリステーションでは、今後も皆様にとりまして有益な情報をお届けし、皆様と連携してよいサービスを提供できますよう努力いたす所存です。
そしてもっと皆様に「ユニケア」を知っていただけるよう、歩みを止めることなく邁進していきます。
次回の投稿もどうぞお楽しみに!
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