力を合わせて、よい訪問看護を!~チームビルディング~

こんにちは!東京都江戸川区のユニケア訪問看護リハビリステーションです。

 

秋分の日も終わり、日が暮れるのがとても早くなりましたが、少し前までは夏のような暑さ・・・

朝晩は肌寒さすら感じますので、この寒暖差に少々困惑気味でございます(笑)

 

前回のコラムでも触れておりますが、ここ最近本当に多くの方々に当法人のホームページをご覧いただいております。

本当に感謝してもしきれません!ありがとうございます。

 

よりよい訪問看護サービスを追求し、努力を重ね、皆様とご一緒にいろいろなことに取り組んで成長を重ねたい。

その一心で活動しております。

ですので、その取り組みを皆様に少しでもご欄いただけていることに、この上ない喜びを感じずにはいられません!!

 

本日のテーマ

メンバーが信頼関係を築き、それぞれの個性や能力を最大限に活かして、大きな成果を残す理想のチーム。

そんなチームの集まる組織は、高いパフォーマンスを発揮できます。

理想のチームをつくるひとつの仕組みとして「チームビルディング」というものがあります。

お聞きになったことはありませんでしょうか?

 

介護サービスに「チームワーク」は必要不可欠です。

一人ひとりが勝手な行動をして輪を乱したり、思いやりの気持ちも持たずに人を傷つけたり、言いたいことが言えずに悶々とした状況になったりすれば、その組織がよいパフォーマンスが発揮しにくいチームとなってしまいます。

 

私たちユニケアでも、チームワークは非常に大切にしておりますが、強い訪問看護チームを作ることは一朝一夕にはいかないものです。

 

本日は「チームビルディング」をテーマに、その目的や効果、成功させるポイントについてご紹介したいと思います。

是非お付き合いただけますと幸いです。

 

チームビルディングとは

「チームビルディング(team building)」とは、チームの構成メンバーの一人ひとりが個性や能力を最大限に発揮し、それぞれの力を結集させることで一人では成しえない成果を生み出すチームを作ることであるといわれています。

 

個人の価値観が多様化している中で、強いリーダーシップを発揮するだけでは、チームの統率やパフォーマンスを向上させることは難しい状況になっています。

 

会社・法人は部署(チーム)の集まりです。

単に個人の能力を伸ばすだけではなく、多様なメンバーの能力を最大限に発揮できるチームビルディングの重要性は、ますます高まっています。

 

訪問看護は、1名の看護師が1名のご利用者様に対して提供されるサービスではありますが、ひとりだけでは成り立ちません。

社内外問わず、1人のご利用者様を支えるための「チーム」として機能されなければ、よい支援に結びつきません。

 

チームビルディングの目的

ではチームビルディングの目的は何でしょうか。大きなポイントとしては以下の2点が考えられます。

1.コミュニケーションの活性化

職場のチームは、役割も経験も考え方も異なるメンバーで構成されることが多くあります。

チームビルディングでは、チームのメンバーがお互いの能力や考え方を知るためにコミュニケーションをとる場面が多くなる等、コミュニケーションの活性化につながります。

 

2.パフォーマンスの向上

チームビルディングを行うことにより、業務プロセスの可視化や相互理解が進み、メンバー間に信頼関係が構築されます。

チームワークが発揮されることで、組織全体のパフォーマンスの向上につながります。

 

チームビルディングの効果

では実際にチームビルディングによって、どのような効果が得られるのでしょうか。

・一体感の醸成

チームをつくることで、メンバー同士の会話や報告・連絡、相談などが増え、一体感が生まれます。

 

コミュニケーションも上司から部下という上下関係だけでなく、同僚同士といった横のつながりや他部署とのコミュニケーションの機会が増えるだけでなく、気軽にモノが言え、相談しやすい土壌が作られます。

気軽に仲間に声かけができるチームというのは、当たり前かもしれませんが魅力的です。

 

厚生労働省の調査によると、「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスを感じる」とした労働者のうち、その内容の上位は「仕事の質・量」、「仕事の失敗・責任の発生等」、「対人関係」となっています。

 

コミュニケーション量が増えることにより、チームは良好な対人関係を築き、ストレスの軽減や離職防止にもつながります。

 

・モチベーションの向上

仕事へのモチベーションは給与、ポジション、やりがいなどさまざまですが、チームビルディングを通じて「チームに貢献したい」「メンバーから信頼されたい」というモチベーションも生まれます。また一人では成しえなかった成果をチームとして残すことがメンバーの自信になり、さらなるモチベーション向上につながります。

 

・アイデア・イノベーションの創出

多様な価値観を持つメンバーの意見をまとめて目標を達成する過程で、さまざまな価値観に触れることで相乗効果が生まれ、創造力を磨くことが可能です。ナレッジやノウハウの共有も増え、組織や社内でイノベーションが生まれることも期待できます。

 

 

チームビルディングを成功させるポイント 

チームビルディングを成功させるポイントとしては、どういったものが考えられるでしょうか。

・目標の明確化と浸透

チームとして目指す目標が不明確、またはメンバーに浸透していないと、チームとしての方向性を見失い、チームとして力を発揮することが難しくなります。目標は誰もが理解できるように明文化し、チーム内で常に目標を確認し合い、浸透させていくことが大切です。

 

・メンバーの役割の明確化とリーダーシップ

チームとして成果をあげるためには、メンバーの個性や強みを活かした役割分担が重要です。リーダーはメンバーのスキル・経験を見極めて、各自が最大限パフォーマンスをだせるよう適切な役割を与え、メンバーが自主的に業務を遂行していける環境づくりを行う必要があります。

 

・多様な価値観の共有

チームには異なる価値観、バックグラウンドを持つメンバーが集まっています。お互いの価値観を理解できないとメンバー間の対立や不和につながり、チームとして機能できません。メンバーが互いに違いを理解し合い、多様性を受け入れられる土壌・風土を作ることが、チームビルディングの成功に繋がります。

 

チームビルディングの手法

本文ここまで、チームビルディングの目的や効果、成功させるポイント等についてお伝えいたしましたが、チームビルディングの手法にはどのようなものがあるのでしょうか?いくつかご紹介いたします。

・ゲームを使ったチームビルディング

メンバーの緊張を解消し、チームを活性化させたいときには、ゲームが有効です。

 

チーム創設初期の段階では、メンバーが緊張していて何かと周囲の顔色を窺いがちです。

その際に、緊張を解きほぐすのにゲームを使用します。

ゲームをうまく活用できれば、メンバー同士の緊張や遠慮も薄れ、親睦も深まっていくでしょう。物事を戦略的に考える力も養えるのも、メリットの一つと言えるかもしれません。 

 

・ワークショップを使ったチームビルディング

メンバーに自主性を促し、前向きに行動させたいときに、ワークショップは有効です。

 

ワークショップとは、参加者の主体性を重視した作業や活動のことを指します。

メンバーが自主的かつ活発に行動できるよう、リーダーは環境づくりをしていくことが必要です。ワークショップを通じて、メンバーは自然とまとまっていき、ひいてはよいパフォーマンスが発揮されるでしょう。

 

・アクティビティを使ったチームビルディング

メンバーをリラックスさせ、かつ親睦を深めたいときには、アクティビティが有効です。

 

アクティビティの例としては、社内のスポーツサークルや運動会等が挙げられます。

メンバーが汗をかきながら、一丸となってアクティビティに取り組んでいきますと、チームは一致団結しやすくなります。

また気分転換も図られ、コミュニケーションが良好となることも期待できます。

 

 

チームビルディングの取り組み事例

ここでは、チームビルディングの中で「ゲーム」と「ワークショップ」を取り上げ、具体的な取り組み例についていくつかご紹介いたします。

・ゲームを使ったチームビルディング

ゲームを使ったチームビルディングの事例として、下記が挙げられます。

 

(例1) ジェスチャーゲーム

ジェスチャーゲームは、出題者が声を出さずに身振り手振りだけで「お題」を表現し、解答者はそれを見て「お題」を当てていくゲームです。結構有名ですね。

 

出題者は何とかお題を表現しようと頑張り、時に面白い動きがあったりして大いに盛り上がります。

場所も取らず、用意するものもほとんどありませんので、手軽に楽しむことができます。

 

(例2)ピンポン玉リレー

ピンポン玉リレーは、スプーン等にピンポン玉を置いたまま所定のコースを移動して運という、チームリレーのゲームです。

ピンポン玉を落とした場合はその地点から再開し、最終的に一番早くゴールしたチームが勝利するというものです。

非常にシンプルですが、軽いピンポン玉を不安定な状況下で受け渡しますので、メンバー同士のチームワークが求められるゲームです。また、勝敗を決するゲームですので大変盛り上がります。

 

(例3)伝言ゲーム

伝言ゲームは、ある題(言葉や文章等)を用意して、先頭の人から順番に耳打ちで伝言し、最後の人まで正確に題を伝えられるかを競うゲームです。

 

単語程度であれば簡単ですが、まとまった文章になると正確に理解して伝えにくくなるので、難易度は高くなります。

伝言ゲームは、実際のビジネスの場面でも役に立つ要素を秘めています。

「人に正確に物事を伝達する」ことは、業務遂行に欠かせませんので、その観点からも大変よいトレーニングとなるでし

ょう。

 

特に介護のお仕事は、ご利用者様の日々の状態についてスタッフさんと情報共有が必須です。

その際に、事実をしっかり確実に伝達できなかったとしたら、重大なミスを引き起こしかねません。

伝言ゲームは単に「ゲーム」かもしれませんが、とても大きな成果があげられるかもしれません。

 

・ワークショップを使ったチームビルディング

ワークショップを使った事例として、下記が挙げられます。

 

(例1)新規事業創出ワークショップ

概ね4~5名のチームに分かれて、新規事業に関するディスカッションを行うものです。

あらかじめ期限は設けますが、特に制限を設けることなく、チーム内で自由に議論して一つの結論を見出します。

そして、チーム内で完成させた新規事業を発表し、優秀なものを表彰するというのもよいでしょう。

 

(例2)職業体験ワークショップ

本文近隣の小中学校と連携し、子どもたちの職業体験ができるような企画をするのも、ワークショップの一環となります。

どのようにしたら子どもたちが興味を示し、職業に関心を持ってもらえるのかについて真剣に考えることは、メンバーの仕事観や自社事業を見つめ直すきっかけになるかもしれません。

 

(例3)清掃活動

清掃活動自社にてあらかじめ日程を定め、社内外の清掃を行うという取り組みも、ワークショップの一つと言えるでしょう。

環境美化の一環にもなりますし、社員が一丸となって清掃してきれいになった職場は気持ちよいものです

ここで大事になるのは、メンバー全員が強制されることなく主体的に行うという点です。

 

チームビルディングを行う際の注意点

では、チームビルディングを行う上で、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。

 

・目標設定を無理なく行い、強制をしないようにする

上述の通り、チームビルディングの目的はメンバーのコミュニケーションを活発化させ、パフォーマンスを向上させることですので、目指すべき目標設定に無理がないようにすることは重要です。

 

また、メンバーが主体的に取り組めるような目標にすることも大切です。

強制されたのでは、よいパフォーマンスは発揮できないでしょう。

 

・チームがしっかり機能しているかをチームリーダーが確認する

メンバーをがんじがらめにしてしまうことはあまりよくありませんが、だからといって丸投げにしてしまうのも問題です。

あまりにメンバーに裁量を与えすぎてしまうと、それぞれが勝手な行動をすることにもなりかねず、あとで軌道修正することになるため、効率的ではなくなります。

 

チームビルディングは、チームとしてうまく機能させることも目的の一つです。

ですので、リーダーは常にチームに機能不全が起こっていないかを確認し、上手にコントロールしていくことも必要でしょう。

 

・メンバーを適材適所に割り当てる

目標に向かって行動するのはチームであっても、その構成員は一人ひとりのメンバーになります。

 

メンバーは個性もあり、得手不得手もあるでしょう。一人ひとりのメンバーに配慮せず、闇雲にタスクを与えてしまってはどうなるでしょうか。場合によっては、メンバーが自身の力を発揮できずに埋もれてしまう可能性もあるかもしれません。

 

メンバーの実力や能力に出来るだけ沿い、仕事を割り当てることで全体のパフォーマンスは高まっていくことが期待できます。

 

まとめ

今回は「チームビルディング」についてご紹介いたしました。

 

これを上手に活用していくことにより、従業員はのびのびと自分の力が発揮出来、ひいては自社の生産性は高まっていくことにつながります。

 

先程も申し上げましたが。介護サービスは一人でできるものではありません。

皆さんが伸び伸びと、ご自分の能力を遺憾なく発揮出来、自らのスキルを高めていけて、結果としてよいサービスが提供できる・・・

そのようなチームが作れるように、私たちユニケアはこれからも努力を重ねてまいります。

 

一度、自社の組織の現状や問題点を見つめていただくのもよいでしょう。もし、自社n何らかの問題点が見られようであれば、このチームビルディングの手法を参考にされてみてはいかがでしょうか。

 

今回もお読みいただきまして、ありがとうございました。

当法人の取り組みにご興味のある方、お気軽にお問い合わせくださいませ!!

 

 

 

【参考URL】

厚生労働省「令和元年過労死等防止対策白書」

グロービス経営大学院「グロービスキャリアノート」