ユニケア速報!「経済財政諮問会議」「厚労省老健局『介護保険最新情報』」

こんにちは!東京都江戸川区のユニケア訪問看護リハビリステーションです。

 

毎日本当に寒いですね!!

私たち訪問看護師も、移動の際には寒さ対策を万全にしております。もちろん、ご利用者様や仲間たちへの感染がないような対策も同様です。

コロナも第8波に突入し、感染者も増えてきています。皆様本当にご自愛くださいませ。

 

このコラムが公開される頃には、クリスマスも終わっている頃でしょうか・

2022年も本当に残り数日となりました。

いよいろ本年最後のコラム投稿となります。

 

今年最後のコラムでは、先日厚生労働省老健局より発出されました「介護保険最新情報」の内容と、12/22に開催された「経済在英諮問会議」の内容を踏まえ、皆様にとって耳よりな情報をご提供させていただきたく存じます。

是非お付き合いくださいませ。

 

介護保険最新情報Vol.1119の内容

今回の介護保険最新情報の内容は、令和5年度の介護職員処遇改善加算・介護職員特定処遇改善加算・介護職員等ベースアップ等支援加算(以下「処遇加算等」といいます)の計画書についてです。

 

これは非常に重要な情報ですので、皆様チェックしていただければと思います。

 

処遇加算等の算定にあたっては、毎年度に計画書を提出することになっております。

しかしながら、皆様も身に染みて感じていらっしゃる通り処遇加算等の手続きは煩雑であり、業界からも見直しをすべきとの声が根強いのが現状です。

これを受け、社会保障審議会介護保険部会にて議論がなされ、国として処遇加算等の計画書様式を簡素化する方向で動いております。
具体的には「3つの処遇改善加算等を一本化する」という動きです。

 

通常、処遇加算等を算定するためには、加算算定月の前々月末までに加算届等の提出が求められます。
新年度(令和5年4月)から算定する際は、2月末までの提出が必要なのですが、上記に伴い新たな様式を厚生労働省から発出される予定とのことから、令和5年度については特例として「令和5年4月15日までに都道府県知事等に提出する」との取り扱いとなりました。

 

厚生労働省は、この最新情報により都道府県・市区町村に通達しております。

ここから、正式に各事業所に処遇加算等の実務に関することを公表するわけです。

 

また今回特筆すべきなのは、上記処遇加算等を次回改定時に一本化しようと検討している点です。

事務手続きが少しでも簡素化されるならば、現場の皆様にとっては大変喜ばしいことであるのは間違いありません。

 

しかし、喜ぶのはまだ早いと思います。

国が「簡素化」を謡っても、実感としてそうなっていないことがこれまでも多かったので、安心はできませんね。

 

また「一本化」することで、確かに運用しやすくなるとは思いますが、どういう報酬体系になるのかについては不明です。

政府においても、処遇加算等とは別に「新たな加算」を創設することを検討しているようですので、報酬が下がることはないと思いますが・・・

 

本コラムでも過去記事でご紹介しておりますが、処遇加算等で最大の問題になっている「介護職員以外への支給」を真剣に検討していただきたい。

 

私たち訪問看護ステーションもそうですし、居宅介護支援事業所や福祉用具貸与事業所等は、本加算については全く無縁な話です。

「介護職員」の処遇を更に見直すということが趣旨ですので、実際には難しいとは思いますが、これを機に他職種への処遇改善にも目を向けていただきたいと本気で思っております。

 

このような情報は、先取りしておいて損はありません。

今後、スタッフさんに対して更なる待遇アップを考えているのであれば、非常に重要な情報かと思います。

少なくとも、今後処遇加算等の加算届・計画書作成に関しては負担軽減に動いていくようですので、今後の動向を注視いたしましょう。

 

経済財政諮問会議の概要~介護DXの更なる推進~

政府は22日の経済財政諮問会議において、今後の経済成長や財政健全化に向けた改革の工程表を決定しました。

この工程表は「新経済・財政再生計画改革工程表」といいます。

 

本工程の目玉は「医療・介護のDX(デジタル・トランスフォーメーション)」です。

介護分野においては、ここ数年力を入れている「科学的介護(LIFE)」を更に展開していく姿勢を改めて示しています。

エビデンスに基づき、AIを駆使しつつその人にあったケアプランを科学的に作成するという話です。

今回特筆すべきなのが、居宅介護支援や訪問介護(訪問系サービス)にもLIFEの活用を検討している点です。

今回の工程表にも盛り込まれております。

次の2024年度の介護報酬改定に向けて、事業所に取り組みを促す加算の新設も検討していく方針を打ち出しているようです。
例えば、利用者データの収集・活用やPDCAサイクルの運用などを評価する、といったことが紹介されております。

 

前回の2021年度改定で設けた科学的介護推進体制加算を検証しつつ、具体策をめぐる議論を深めていくことでしょう。

前回改定では、加算額が大幅に増額されましたが、場合にとっては更なる拡充がなされることと思われます。

 

厚生労働省も、いよいよ本腰を入れてこの施策に乗り出そうとしているのがわかります。

ただ、科学的介護推進体制加算がまだまだ少なく、算定するインセンティブが働きにくいといわれています。

加速度的に推進したいなら、もう少し事業者に対してメリットがなくては難しいですよね。

 

日本は高齢者は増えていますが、全体的な人口は減少の一途を辿ることになるでしょう。

事業所において、今後も充足できるだけの人材が集まるとはなかなか言い難いものです。

担い手が減っても、しばらくは続く高齢者介護の供給が維持され、かつ生産効率が高まるような対策を講じなければなりません。

私たちは対岸の火事とは思わず、緊張感を持ってこのことを理解しなくてはなりませんね。

 

これがさらに進んでいくことにより、LIFEはもっと進化するのでしょうが、間違ってもサーバーがすぐにダウンしたりすることがないようにしていただきたいものです。

 

2023年が素晴らしい1年になりますように!!

今回をもちまして、2022年のコラムは最後となります。

今年一年、大変多くの方に当法人のホームページをご覧いただきまして、本当にありがとうございました。

2023年は、介護保険法改正や報酬改定に関して具体的な議論がなされます。2024年の改定に向け、激論が繰り広げられることになりそうです。

私たちは常に国の動向に注視し、中長期的な事業戦略を構築していかなくてはならないでしょう。

本コラムでは、今後も皆様にとりまして少しでもお役に立つ情報を定期的にお届けしたいと思います。

どうぞ2023年もお付き合いいただけますと誠に幸いでございます。

 

今年一年、本当にありがとうございました。

2023年も、私たち訪問看護師やセラピストは、ご利用者様に対して質の高いサービスを提供できるよう努力してまいります。

そして、皆様ともより一層連携を深め、少しでもお役に立てる存在でありたいと願っております。

 

今後とも、ユニケア訪問看護リハビリステーションをどうぞよろしくお願いいたします。

2023年が、皆様にとりまして素晴らしい1年となりますことをお祈り申し上げます!!

 

【参考URL】

介護保険最新情報Vol.1119(厚生労働省老健局)

経済財政諮問会議資料(R5年12月22日実施 内閣府)