排泄ケアに関する講演会を行いました!~江戸川区介護者交流会~

2023年6月27日

こんにちは。東京都江戸川区のユニケア訪問看護リハビリステーションです。

先日、ユニケア管理者・青木による、一般の方向けの排泄ケアに関する講演会が行われましたのでそちらの様子をお届けさせていただきます!

主催いただいたのは、江戸川区熟年相談室の皆様で、今回も介護者交流会の一環として機会を頂戴することができました。

ご参加いただいた一般の方々は、お母さまの介護をされている方・旦那様の介護をされている方、現在すでに排泄ケアに関するトラブルを抱えている方・今後のご不安への準備としてご参加いただいた方など様々でした。

江戸川区熟年相談室では、介護負担軽減のため年に6回このような一般の方向けの講演を主催されています。介護者の方同士が日々のご不安やご不満を共有したり、意見交換をしたり、トークをし合ったりという交流の場として実施されています。

排泄介助について
~ユニケア訪問看護リハビリステーション 代表・青木創治郎~

青木の講演では、いつもまず最初にご参加いただいた方々にこの場の雰囲気に慣れていただくための時間を設けています。

同じテーブル内の参加者同士で簡単な自己紹介をしたり、江戸川区の好きなことについて語り合ったり、いまのご自分の状況やご不安に感じていることなどを共有する時間になります。

通常のセミナーなどとは違い「介護者”交流会”」の場であるこの講演では、あくまで「交流」を通じて医療者目線での知識や経験をご共有させていただくことがメインになります。

そのため、受け身の講演とならないように必ず参加者の気持ちの表出や共有をする時間を作っているわけです。

一見、初めましての方同士だと会話が少ないのでは?と感じますが、時間内に終わらないほど皆様のトークが盛り上がる傾向にあり、この時間を挟んでからは会場の空気が一変する傾向にあり、本当に必要な時間なんだなと筆者もいつも感じさせられています。

次第に皆さんの表情も柔らかくなり空気も明るくなってきますので、ご自分の思いや不安を共有しやすい状況となり、より密な講演に繋げることができているように思います。

交流タイムが終わったら、いよいよ青木の講演時間に入ります。

「排泄介助される側になったときどういう気持ちになるか?」という内容から入った排泄ケア勉強会。

これは、医療従事者としてもとても大切な目線になります。

相手の立場を考えてこそ、自分であればどうしてほしいのか、何をされたらいやなのか、どういう気持ちを感じているからどう接してもらえると嬉しいのか、ということまで考えることができ、それが関わり方やケアの仕方に直結するためです。

そこからは、ケア時や排泄介護を受けている方への接し方や、タオルをかける・ゆっくり行う・自分の出来ることは積極的にしてもらう・過介護にならないように任せるという基本原則に加え、メンタル面の配慮に関する内容についてもお伝えさせていただきました。

講演の内容の中には、排泄ケアで最も大切と言っても過言ではない「おむつの選択ポイント」についても触れられました。

排泄物を吸収するメインは排泄量や状況を基準に選ぶインナーのパッドであり、アウターはあくまで補完的なものであること、しかしそのアウターはご本人の運動機能によって適切なものを選択する必要があり、それが不適切であると運動機能を制限してしまったり大きなズレや脱衣に繋がる可能性があることを伝えさせていただきました。

現場でもよく、寝たきりの方にリハビリパンツが使用されていたり、トイレに移動できる方にテープタイプのおむつが使用されていたり、という場面によく出会います。

病院や施設であれば不適切であれば他のものにすぐ変更することが比較的しやすいですが、在宅では必ずしもそうではない場面もあります。

例えば、独居でありすぐに用意できない場合・支給品のため代替のものを用意できない場合・金銭的な問題で新しいタイプに切り替えられない場合などがこれに当たるかと思います。

だからこそ、事前にこのような講演を通して「この人にはどんなタイプが合っているのか、今後どのようなものが必要になり、世の中にはこんなものが存在しているんだ」ということを知っていただくことが大切だと感じており、一人でも多くの方のお役に立てればいいなと考えています。

参加者の方と医療者の交流~実践を通して~

講演のあとは、実際におむつやパッドを広げながら当て方などのポイントについて解説していきます。

その際に参加者の方が抱いていらっしゃるお悩みをヒアリングし、青木の経験談を基に何かしらの解決方法はないか模索していきます。

90代後半のお母さまの介護をされている参加者様

・一昨年まではステッキで歩けてたが歩けなくなってストレスになっている
・ポータブルトイレへの移乗時の上げ下ろしのタイミングで失禁してしまい交換したパッドや床を汚してしまう
・テープタイプにする時期はいつがよいのか

60代のご主人の介護をされている参加者様


・脳後遺症後、高次脳機能障害でパーキンソン病既往
・尿漏れがこまる

・リハパン+パッドをしているが横向きでしか寝れず体の拘縮も強い
・尿量多いが姿勢などの兼ね合いで横漏れしてしまう

実際には、これまで同様の事例を多く経験してきているとしても、それぞれの方によって背景や事情が全く異なるため、「これがいいですよ!」「これで解決できます!」と一概に言いきれない部分がほとんどではあります。

しかし決定的な解決方法が出なかったとしても、介護者が抱いている気持ちを表出し、小さなことでも意見を出し合って思考の選択肢を増やすこと、何かあれば思いを伝えていいんだと思っていただくことが何より大切な交流会。

また、介護者と被介護者だけで解決できない場合には、熟年相談室の皆さんのサポートにより公的サービスの導入を積極的に検討できることが、この会の大きなメリットでもあります。

普段のやり取りではなかなか言いづらいことでも同じ境遇にある人の中だと言いやすいことも多くあるようで、講演の修了後には「いつもはあまりお話してくれないんですが今日あんなにお話してくださって、思いや状況がよくわかりました」とのお声もいただきました。

やはり、今後も継続的にこのような機会を頂戴しながらより地域に密着した活動をしていくことで、もっと沢山の方々のお役に立たせていただきたいと強く感じた講演でした。

ご参加いただいた皆様、主催いただいた熟年相談室の皆様、今回も貴重なお時間と機会をいただき本当にありがとうございました!

ユニケアでは、事業所内研修だけではなく地域に向けた勉強会なども積極的に行っていき、『地域まるごとケア』の取り組みを充実していきたいと思っています。

引き続きユニケアをよろしくお願いいたします!


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また次回の更新をお楽しみに♪